多機能型ケアベースにのに様新築工事①

御野場で「多機能型重症児障がい児者デイサービスにのに」を運営していた特定非営利活動法人にこっと秋田さんが、手狭になった施設環境の改善、切れ目のないサービスの提供の実現などのため牛島へ新築、移転を目指し、知人のご紹介で設計・監理に携わることとなりました。秋田県における重症児施設の現状を少しでも良い方向に導こうと、日々奮闘されている理事長の八代さんはじめスタッフの皆様の熱い想いを受け、利用者さん、そのご家族、スタッフの方々皆が少しでも心地よいと感じることのできる住まいづくりの実現を心掛けました。福祉施設に携わることはこれまで何度もありましたが、老人向けの施設が多かったため、この施設の日常を確かめるために見学をさせていただいたり、他県の施設にも赴き、私なりに勉強しました。約二年間、打合せを重ねてまいりましたが、終始和やかな雰囲気で進めることが出来ました。「にのに」の由来を伺いましたが、実は私の実家も「にのに」でしたのでとてもご縁を感じました。にのにさんの夢が無事に形となり、私にとっても記憶に残るお仕事となりました。肝心の建物の方ですが、この建物は、木造2階建てでありながら将来福祉避難所としても利用できるように準耐火構造、耐震等級3の設計となっています。スロープ、EV、バルコニー、自家発電と緊急時にも配慮しつつ、無垢材をふんだんに利用し、丸柱も配して温もりある仕上としました。

竣工年月 令和5年3月
構造 木造2階建(準耐火構造)
建物面積 249.67㎡(74.6坪)
延床面積 368.49㎡(111.4坪)